ライトルーム 7つの手順

撮影後のポストプロセス(後工程)は、具体的な方法や手順を解説したものがあまりなかったので、実際に行っている手順をまとめました。


それぞれの工程の中に、より詳細な手順やノウハウがありますが、ここでは書ききれませんので、全体像を理解してくだい。



7つの手順


☆1 保存作業

 

  1. メモリーカードをパソコンに指す。
  2. 自動で起動するライトルームの「読み込み画面」で、右下の「読み込み」ボタンを押す。
  3. 棒グラフの「読み込み」と「プレビュー作成」が完了したら、メモリーカードを引き抜く。

たった、これだけの作業です。

 

 


☆2 選別作業


現像作業をする前に、たくさんある撮影画像のうち「現像」するものを選びます。 


「ライブラリー」メニューで、「星マーク」をつけて「★3つから5つ」までを選別してください。


1.まず最初に、残す画像には★3つをつけます。操作方法は「→」矢印キーで画像をめくりながら、残す画像で数字の3を押します。

2.つぎに、現像するものを選んで、「★4つまたは5つ」をつけてください。★5つは文句なしに良いものです。

3.はじめは、4または5をつけておいて、あとで比較しながら「3つまたは1つ」に落としてください。★1つは削除候補です。

4.編集するものだけ4と5の中から選んでください。

5.さらに、15枚以下に絞り込んでください。

6.現像候補の「仮想コピー」をつくって、6で赤くマーク(現像中)してください。

7.赤マークは「編集中」の意味です。



★不要な画像を削除する。(RAWデータの完全消去)

  1. 全部の画像を選別したことを確認します。
  2. 無印の画像だけを選択して「データ削除」します。操作方法はメニュー「ライブラリ」で「編集」で、「レーティングで選択」の「なし」で選択します。
  3. 選択した状態の画像で右クリックして「写真を削除」。

★あとで、削除する画像がでてきたら、★ひとつをつけます。


 



 ☆3 現像基礎作業

 

15枚以下に絞り込だら、メニュー「現像」にいきます。 

 

基礎的な調整をします。


1.まず、赤マークをつけた画像の基礎調整をします。 トリミング、水平出し、ホワイトバランス調整、色かぶり補正、露光調整の5つ

2.つぎに、トーン調整の作業をします。 コントラスト、明瞭度、自然な彩度の3つ

3.つぎに、仕上げ作業をします。 ハイライト、シャドウ、色調整

 

★調整は、画像と右上の「ヒストグラム」を見て白飛び・黒つぶれを判断します。

 

→ ヒストグラムの見方

→ ホワイトバランス調整のポイント

→ 厳密な色と輝度の調整のポイント


★赤いマークは、画像を右クリックして「仮想コピーを作成」

★補正前/補正後の比較をする 「Y/Y」ボタン 

 

※最終的にどの様な作品に仕上げるかを想像し、絵作りをするセンスが問われます。

 


☆4 現像仕上げ作業

 

 基礎調整、トーン調整のあと、最終的な写真作品として仕上げます。

どういう絵作りをするのかを意識しながら、最後の詰めを行います。

 

1.ブラシによる部分修正

2.ゴミ掃除のスポット修正

3.ノイズ除去、シャープネス


→ ブラシによる部分修正のコツと手順

→ センサーダストなどのゴミ掃除のコツと手順

→ 調整の失敗の確認とノイズ除去

→ くっきり度を増すシャープネス調整の難しさ

 

  • 経験が少ないと、いじればいじるほど、おかしな色や明るさになると思います。
  • 指先と眼の感覚は慣れが必要です。
  • そもそも、どういう絵にすれば良くなるのか方針を決めるのが一番難しいです。

 

経験とノウハウ習得によって、どの作業を使うのかが見えてきます。


→ ライトルーム 現像の上級編

→ 自分オリジナルの色空間をつくる

 



☆5 JPEG書き出し

 

  1. メニュー「ライブラリ」で、画像をチェックします。
  2. 理想とちがう場合はメニュー「現像」で補正します。
  3. 完成画像を最大サイズのJPEGで書き出します。 最大ピクセル(3500x3500程度)で5MB程度。半切などで印画紙プリントする場合の最高画質。
  4. JPEGは、データサイズを小さくして1280x1280ピクセルで書き出します。
  5. ウェブ用には 小さめにするなら 500x500ピクセル
  6. iPadやウェブで鑑賞します。何度も見て考えるを繰り返すことで眼が肥えてきます。
  7. 時間が経ってから、もう一度みてください。目が肥えてきて、修正点がわかります。

 



☆6 印刷プリント

 

  1. メニュー「プリント」で、完成画像をプリントします。印刷して、色のズレとちがいを確認します。
  2. 左列のユーザーテンプレートから印刷設定を選択します。
  3. 左列の一番下の「用紙設定」ボタンを押して選びます。
  4. 右列の「レイアウト」のマージン(余白)を調整します。
  5. 右列の一番下の「プリント」ボタンを押して印刷を開始します。
  6. 印刷プレビューが出てきたら、画像を確認して「印刷」ボタンを押します。
  7. モニタと印刷した写真を比較して、明るさ、コントラストなどは右列下の「プリント調整」で調整します。
  8. 理想イメージと違う大きなズレは、RAW現像データで補正します。
  9. プリントは、額や壁にはりつけて鑑賞します。
  10. 時間が経ってから、もう一度みてください。目が肥えてきて、修正点がわかります。


★プリンタ設定で、印刷用紙の種類を選択します。(プロファイルの選択)

★モニタはRGBの3原色、印刷はCMYKの4原色(6色、10色インクなど)なので、同じにはなりません。現像で色補正をして合わせます。

★印刷は薄い色は苦手。

★プリント時には、余白サイズを調整する。

★プリントするときの設定は、名前をつけてプリセットとして保存する。再利用できます。

★プリンターは毎週1回はインクを使って、クリーニングしないと目詰りします。

★モニタとプリンタの色を完璧に合わせるには、プリンタのカラーキャリブレーションをします。


→ 目で見てRAW現像で補正する

→ プリンタのカラーキャリブレーション

 


 ☆7 最終的な仕上げ作業

 

 経験を積むことで作品の仕上がりが変わります。また、明る目、暗めなど「仕上げ方」を何パターンかをつくります。それぞれのちがいをじっくりと観察して比較していきます。この作業を通じて、作品づくりの眼が養われます。

 

  1. 「赤マーク」をつけた完成画像の仮想コピーを作ります。
  2. 数字の7で「黄色マーク」をつけます。
  3. 現像して別パターンで仕上げます。
  4. メニュー「ライブラリ」にして、「赤マーク」と「黄マーク」の画像を選択して、「X/Y」ボタンで左右に並べて比較します。


赤・・・最初の現像 数字キー7

黄・・・2番めの現像 数字キー8

緑・・・3番目の現像 数字キー9 



「撮影時の絵作り」「露光補正」「光環境の見極め」などの撮影時のスキルが上達します。 

 

★別の日に見ると感じが変わります。いくつかの現像仕上げパターンを作ります。

(明るい/暗い、コントラスト高/低い、彩度高/低など)

★紙サイズ、種類によって、現像仕上げは変えなければなりません。

 


→ 究極の作品に仕上げる現像ノウハウ


 

各手順の詳細