光空間の演出の理解が低い日本の常識
日本と海外の人物写真でいつも気になるが、日本のポートレート写真の照明空間です。
日本の写真家は、「光と影」をうまく使えない多いような気がします。
外国のシネマトグラファーという映画の映像製作のディレクター職の人々のインタビューを見ていると、「照明は影をつくるために使う」ということを言います。
一方、日本のテレビやドラマをみると、照明は普通の照明と同じで「全部明るく」「全体に光をまわして」みたいな絵づくりになっています。
アメリカのテレビドラマでは、実際にあったら明らかにおかしいというぐらい暗い部屋で、いろんな背景照明を見せながら、スポットライトを当てて演技をしています。
旅行すると気づくと思いますが、アメリカやヨーロッパの家やホテル白熱電球で光空間を作りこんでいます。食品スーパーや倉庫以外では蛍光灯照明は使っていません。最近は、オフィスでも蛍光灯は減っています。
蛍光灯文化は、高度経済成長がもたらした安易で簡便な住環境の名残りだと思います。